動物の病気 最新情報
2012年7月 9日 月曜日
犬のアトピー性皮膚炎
この情報は犬アトピー性皮膚炎国際調査委員会による標準的治療カイドライン2010から診断基準を抜粋したもです。
皮膚病の診断は細菌、寄生虫、真菌感染などその他の原因がないことを確認し、この基準に沿って診断することが推奨されています。あくまでも診断基準です。獣医師の診察を受け、そのワンちゃんにあった適切な診断・治療法を考える上で参考になれば幸いです。
Thierry Olivry, for the international Task Force on Canine Atopic Dermatitis
(2010 ESVD and ACVD, Veterinary Dermatology)
要約
Canine Atopic Dermatitis(CAD:イヌアトピー性皮膚炎)は、最も頻繁に見られる犬の皮膚病である。
intrnational Task force on Canine Atopic Dermatitis(ITFCAD)の定義によると、「CAD は炎症性、掻痒性のアレルギー性皮膚疾患で、遺伝性要因が関与しており、IgE 抗体に関連した特徴的な離床症状を呈している。
CAD に関与するIgE は、最も一般的には環境中アレルゲンに対する抗体である。また、ITFCAD の獣医アレルギー学術用語改訂版では、アトピー性皮膚炎の臨床症状を示しながら、皮内検査と血清検査の両方あるいはどちらか一方の検査でアレルゲン特異的IgEが陰性である犬の症例を記述するためのに、Atopic-like-dermatitis(ALD:アトピー様皮膚炎)という用語が造られたと説明している。
Favrot らの CAD 診断基準
SET1;
1.初発年齢が3未満
2.飼育環境のほとんどが室内
3.コルチコシテロド治療よって痒みがおさまる
4.慢性的あるいはは再発性の酵母感染症
5.前肢に皮膚病変が認められる
6.耳介に皮膚病変が認められる
7.耳の辺緑には皮膚病変が無い
8.腰背部には皮膚病変が無い
CAD罹患犬群
FIAD罹患犬群
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
●感度→84.4%
●感度→80.2%
●特異度→79.1%
●特異度→85.7%
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
●感度→58.2%
●感度→54.1%
●特異度→88.5%
●特異度→85.7%
SET2:
1.初発年齢が3才未満
2.飼育環境のほとんどが室内
3.初発時に皮膚病変の無い痒みが認められた
4.前肢に皮膚病変が認められる
5.耳介に皮膚病変が認められる
6.耳の辺緑には皮膚病変が無い
7.腰背部には皮膚病変が無い
CAD罹患犬群
FIAD罹患犬群
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
●感度→77.2%
●感度→70.3%
●特異度→83.0%
●特異度→85.7%
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
●感度→42.0%
●感度→35.5%
●特異度→93.7%
●特異度→100%
※感度 「陽性と判定されるべきものを正しく陽性と判定する可能性が高い」、あるいは「陽性と判定されるべきものを間違って陰性と判定する可能性が低い」という意味
特異度「陰性のものを正しく陰性と判定する可能性が高い」、あるいは「陰性のものを間違って陽性と判定する可能性が低い」という意味
皮膚病の診断は細菌、寄生虫、真菌感染などその他の原因がないことを確認し、この基準に沿って診断することが推奨されています。あくまでも診断基準です。獣医師の診察を受け、そのワンちゃんにあった適切な診断・治療法を考える上で参考になれば幸いです。
Thierry Olivry, for the international Task Force on Canine Atopic Dermatitis
(2010 ESVD and ACVD, Veterinary Dermatology)
要約
Canine Atopic Dermatitis(CAD:イヌアトピー性皮膚炎)は、最も頻繁に見られる犬の皮膚病である。
intrnational Task force on Canine Atopic Dermatitis(ITFCAD)の定義によると、「CAD は炎症性、掻痒性のアレルギー性皮膚疾患で、遺伝性要因が関与しており、IgE 抗体に関連した特徴的な離床症状を呈している。
CAD に関与するIgE は、最も一般的には環境中アレルゲンに対する抗体である。また、ITFCAD の獣医アレルギー学術用語改訂版では、アトピー性皮膚炎の臨床症状を示しながら、皮内検査と血清検査の両方あるいはどちらか一方の検査でアレルゲン特異的IgEが陰性である犬の症例を記述するためのに、Atopic-like-dermatitis(ALD:アトピー様皮膚炎)という用語が造られたと説明している。
Favrot らの CAD 診断基準
SET1;
1.初発年齢が3未満
2.飼育環境のほとんどが室内
3.コルチコシテロド治療よって痒みがおさまる
4.慢性的あるいはは再発性の酵母感染症
5.前肢に皮膚病変が認められる
6.耳介に皮膚病変が認められる
7.耳の辺緑には皮膚病変が無い
8.腰背部には皮膚病変が無い
CAD罹患犬群
FIAD罹患犬群
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
●感度→84.4%
●感度→80.2%
●特異度→79.1%
●特異度→85.7%
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
●感度→58.2%
●感度→54.1%
●特異度→88.5%
●特異度→85.7%
SET2:
1.初発年齢が3才未満
2.飼育環境のほとんどが室内
3.初発時に皮膚病変の無い痒みが認められた
4.前肢に皮膚病変が認められる
5.耳介に皮膚病変が認められる
6.耳の辺緑には皮膚病変が無い
7.腰背部には皮膚病変が無い
CAD罹患犬群
FIAD罹患犬群
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
Ⅰ.5つの診断基準が満たされた場合
●感度→77.2%
●感度→70.3%
●特異度→83.0%
●特異度→85.7%
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
Ⅱ.6つの診断基準が満たされた場合
●感度→42.0%
●感度→35.5%
●特異度→93.7%
●特異度→100%
※感度 「陽性と判定されるべきものを正しく陽性と判定する可能性が高い」、あるいは「陽性と判定されるべきものを間違って陰性と判定する可能性が低い」という意味
特異度「陰性のものを正しく陰性と判定する可能性が高い」、あるいは「陰性のものを間違って陽性と判定する可能性が低い」という意味
投稿者 ひがしやま動物病院