動物の病気 最新情報
2012年7月23日 月曜日
ツツガムシにご注意を(名古屋 動物病院 ひがしやま動物病院)
今回は人への感染を注意する目的でお知らせします。
島根県のツツガムシ病の調査結果が報告されました。
アカネズミがツツガムシ病を広めている可能性があるという結果です。アカネズミはツツガムシ病を人に直接感染させることはありませんが、ツツガムシ病の運び屋となっており今後の対策を示唆する結果と私は解釈しています。(ツツガムシ幼虫→アカネズミなどのげっ歯類→ツツガムシ成虫→人などの動物)
ツツガムシ病はダニの一種ツツガムシによって媒介されます。患者は、汚染地域の草むらなどで、有毒ダニの幼虫に吸着され感染します。また、かつては山形県、秋田県、新潟県などで夏季に河川敷で感染する風土病であったが(古典型)、戦後新型ツツガ虫病の出現により北海道、沖縄など一部の地域を除いて全国で発生がみられるようになっています。
予防として
発生のピークである5月頃と11月頃はツツガムシの発生地域の野山には立ち入らない、というのが望ましいのですが山菜取り、キノコ狩りのシーズンですのでそうも言っていられないでしょうから、長袖・長ズボン・長靴、それから帽子の着用など肌を極力露出しないような服装でツツガムシに刺されないよう注意してください。また帰宅後は入浴してツツガムシに刺されていない事を確認し、変な虫を見つけるような事があったら丁寧に洗い流しておいてください。後日体調を崩すような事があったら医師にこのような事情を伝えてください。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_13/k02_13.html(引用)
http://www.cpvma.com/eisei/tutuga.html(参考資料 公益社団法人 千葉県獣医師会)
島根県にけるつつが虫病の疫学的検討
1)田原研司 2)渡邉治雄
1)島根県保健環境科学研究所
2)国立感染症研究所
要約
島根県におけるつつが虫病の病原体調査を臨床検体及び野鼠検体を用いて行った.血清抗体価による感染種推定では,患者25名中23名(92%)でOrientia tsutsugamushi血清型Karpの感染が考えられた.また患者の臨床検体からOrientia tsutsugamushiシークエンス型としてKarp型のサブタイプであるJapanese Karp type 2(JP‐2),Gilliam型のサブタイプであるJapanese Gilliam(JG)及び韓国で報告のあるOrientia tsutsugamushi Yeo-jooが見出された.Orientia tsutsugamushi Karp型JP-2及びGilliam型のサブタイプであるJapanese Gilliam(JG)及び韓国で報告のあるOrientia tsutsugamushi Yeo-jooが見出された.
Orientia tsutsugamushi Karp 型JP-2及びGilliam 型JGは県内で捕獲されたアカネズミ(Apodemus speciosus)からも検出されたことから,アカネズミがこれから病原体の自然界における維持に関与していることが推察された.
島根県のツツガムシ病の調査結果が報告されました。
アカネズミがツツガムシ病を広めている可能性があるという結果です。アカネズミはツツガムシ病を人に直接感染させることはありませんが、ツツガムシ病の運び屋となっており今後の対策を示唆する結果と私は解釈しています。(ツツガムシ幼虫→アカネズミなどのげっ歯類→ツツガムシ成虫→人などの動物)
ツツガムシ病はダニの一種ツツガムシによって媒介されます。患者は、汚染地域の草むらなどで、有毒ダニの幼虫に吸着され感染します。また、かつては山形県、秋田県、新潟県などで夏季に河川敷で感染する風土病であったが(古典型)、戦後新型ツツガ虫病の出現により北海道、沖縄など一部の地域を除いて全国で発生がみられるようになっています。
予防として
発生のピークである5月頃と11月頃はツツガムシの発生地域の野山には立ち入らない、というのが望ましいのですが山菜取り、キノコ狩りのシーズンですのでそうも言っていられないでしょうから、長袖・長ズボン・長靴、それから帽子の着用など肌を極力露出しないような服装でツツガムシに刺されないよう注意してください。また帰宅後は入浴してツツガムシに刺されていない事を確認し、変な虫を見つけるような事があったら丁寧に洗い流しておいてください。後日体調を崩すような事があったら医師にこのような事情を伝えてください。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_13/k02_13.html(引用)
http://www.cpvma.com/eisei/tutuga.html(参考資料 公益社団法人 千葉県獣医師会)
島根県にけるつつが虫病の疫学的検討
1)田原研司 2)渡邉治雄
1)島根県保健環境科学研究所
2)国立感染症研究所
要約
島根県におけるつつが虫病の病原体調査を臨床検体及び野鼠検体を用いて行った.血清抗体価による感染種推定では,患者25名中23名(92%)でOrientia tsutsugamushi血清型Karpの感染が考えられた.また患者の臨床検体からOrientia tsutsugamushiシークエンス型としてKarp型のサブタイプであるJapanese Karp type 2(JP‐2),Gilliam型のサブタイプであるJapanese Gilliam(JG)及び韓国で報告のあるOrientia tsutsugamushi Yeo-jooが見出された.Orientia tsutsugamushi Karp型JP-2及びGilliam型のサブタイプであるJapanese Gilliam(JG)及び韓国で報告のあるOrientia tsutsugamushi Yeo-jooが見出された.
Orientia tsutsugamushi Karp 型JP-2及びGilliam 型JGは県内で捕獲されたアカネズミ(Apodemus speciosus)からも検出されたことから,アカネズミがこれから病原体の自然界における維持に関与していることが推察された.
投稿者 ひがしやま動物病院