動物の病気 最新情報
2012年6月24日 日曜日
ノミ・ダニ予防の重要性
ノミ・ダニ予防の重要性について
犬のノミ・ダニ予防はワクチンやフラリア症予防薬の投与と比較すると軽視されがちであるが、日本獣医学会誌に非常に興味深い研究が報告されましたので、その概要とノミ・ダニ予防の重要性をご理解いただき、予防薬の投与をご検討下さい。
マダニは犬に皮膚に寄生し、吸血や皮膚病を起こすだけでなく、バベシアという原虫が犬の赤血球に寄生することで貧血を起こす危険な伝染病です。犬バベシア症は関西以西の病気だと考えられていますが、感染地域の広がりと、犬バベシア症に感染した犬の移動に伴い全国で発生が認められるようになっています。ダニのいそうな山や公園、草むらなどで遊んだ後は、特に念入りに体をチェックしてダニが吸血し始める前に取り除きましょう。バベシア原虫がダニからを犬に移るのに36~48時間必要と言われていますので、吸血前にダニを取り除けば感染の可能性を非常に低く出来ます。
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犬のBabesia gibsoni 感染症の発生状況に関する全国アンケート調査
猪熊 壽1) 田井 貴子2) 市川 康明3)
要 約
全国47都道府県の小動物診療施設を対象に2009年(09年)と2010年(10年)の犬Babesia gibsoni感染症発生状況に関するアンケート調査を実施した.
9,513施設から6,746の回答が得られ(回収率70.9%),うち859施設(12.7%)が本症を経験していた.確定症例数は09年3,802,10年3,625で,うち東日本では09年87,10年75であった.
栃木,茨城,群馬,埼玉,東京,長野の関東以北6都県では,西日本への移動又は旅行暦のない,闘犬以外の品種9頭に確定症例が認められ,関東以北でのB.gibsoni自然感染が示唆された.西日本では769施設で09年3,715,10年3,550の確定症例があり,特に香川,熊本,徳島,山口,福岡,宮城,兵庫各県で,年間200を超える症例が報告された.
日獣会誌 65,293~298 (2012)
犬のノミ・ダニ予防はワクチンやフラリア症予防薬の投与と比較すると軽視されがちであるが、日本獣医学会誌に非常に興味深い研究が報告されましたので、その概要とノミ・ダニ予防の重要性をご理解いただき、予防薬の投与をご検討下さい。
マダニは犬に皮膚に寄生し、吸血や皮膚病を起こすだけでなく、バベシアという原虫が犬の赤血球に寄生することで貧血を起こす危険な伝染病です。犬バベシア症は関西以西の病気だと考えられていますが、感染地域の広がりと、犬バベシア症に感染した犬の移動に伴い全国で発生が認められるようになっています。ダニのいそうな山や公園、草むらなどで遊んだ後は、特に念入りに体をチェックしてダニが吸血し始める前に取り除きましょう。バベシア原虫がダニからを犬に移るのに36~48時間必要と言われていますので、吸血前にダニを取り除けば感染の可能性を非常に低く出来ます。
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犬のBabesia gibsoni 感染症の発生状況に関する全国アンケート調査
猪熊 壽1) 田井 貴子2) 市川 康明3)
要 約
全国47都道府県の小動物診療施設を対象に2009年(09年)と2010年(10年)の犬Babesia gibsoni感染症発生状況に関するアンケート調査を実施した.
9,513施設から6,746の回答が得られ(回収率70.9%),うち859施設(12.7%)が本症を経験していた.確定症例数は09年3,802,10年3,625で,うち東日本では09年87,10年75であった.
栃木,茨城,群馬,埼玉,東京,長野の関東以北6都県では,西日本への移動又は旅行暦のない,闘犬以外の品種9頭に確定症例が認められ,関東以北でのB.gibsoni自然感染が示唆された.西日本では769施設で09年3,715,10年3,550の確定症例があり,特に香川,熊本,徳島,山口,福岡,宮城,兵庫各県で,年間200を超える症例が報告された.
日獣会誌 65,293~298 (2012)
投稿者 ひがしやま動物病院 | 記事URL